GWの5月3日に、念願かなって、山中湖情報創造館へ行ってきました。
昨日は混んでいたのですが…と言いながら、マネージャーの方が図書館をゆっくり
案内して下さいました。窓からは山中湖がゆったりとひろがり、築6年ということでしたが、建物全体が木のぬくもりにつつまれていて、癒し効果抜群です。コンセントも上手に隠してあったり、紙で作ったクマの絵の‘けしごむカスいれ‘がかわいく置いてあり、まるで絵のような景色を見ながらゆったり本や雑誌を読んだり、持ち込みパソコンをやったりできそうでした。
びっくりしたのが返却です。自動貸出機は返却もできるもので、すぐとなりには自分で置ける仮置きブックトラック。閉館していても返せる返却ロッカーが風除室にあるほか、遠い利用者には宅配用に住所を記入してあるラベルを用意。絶対返さなければと思うし、返しやすいイコール借りやすい。(勿論私も利用カードを作りました)貸出返却に人手を取られない分、レファレンスにゆっくり答えられると思いました。
書架は富士山に関するものや、地元情報がたくさんあり(レストランのメニューも)、地域資料の収集に力が入っているのがわかりました。また、尋常小学校を改築した建物が隣にあり、勉強室や、オーディオ機器のそろった広めの会議室があり使いやすそうでした。
館内には、図書館が建築されるまでの写真や昔の山中湖の写真がありおもしろいのですが、おやっ!!館長のまるさんのおっきなポスターが、“READ”とこちらを見ています。やはり、ここまで来たからにはお会いしなければと、その日遅番出勤のまるさんを4時間待つことにしました。その間、近くの三島由紀夫記念館に行ったり周辺を散歩して過ごしました。そして、いよいよご対面。予想どおりの優しい方で、たくさんの事を教えて下さいました。いっぱいあって、まとまらないので、箇条書きにしておきます。
1.オリエンテーリングなどで学生に請求記号を教える方法
書架をブラウジングしながら、0門は最初に人間そのものがあって、その中から哲学が生まれ、その他の学問も生まれてきた。2門に移ると歴史があり、世界地理がある。世界の中に日本がある。3門ではそこに社会が誕生していろいろな問題が起きてくる。という具合に9門まで歩く。?残念、良く覚えていません。あとは自分で考えておきます。
2.情報のデジタル化
たとえば地域のチラシをパソコンで管理できるように、コピー機の機能を使って蓄積。
PCでキーワード検索できるので、チラシは期間がすぎたら捨てることができる。
ポスター作成もできるようでしたし、子供の絵をエコバックに印刷する母の日特集企画もありました。
3.外国の図書館を参考にする
Flickr(写真共有サイト)をチェックすると面白い。
図書館をおもしろく宣伝している映像をいくつか紹介していただきました。
365 Library Days Project
http://www.flickr.com/groups/365libs/ というものもある。
4.指定管理について
山中湖のようにNPOが指定管理をやっているところは、全国でもたくさんある。
企業が営利目的でやるには、将来的に限界がでてくるのではないか。
そこで、外国にある図書館委員会(library board)に注目している。.
5.児童サービスでの工夫
毎週月曜日の午前中を小さいお子さんをつれた親子の時間と表示。
うるさいという苦情がなくなった。
絵本の間にはブックエンドではなくクッションをおく。
毎月季節の塗り絵を用意。
おもちゃ交換箱をおき、好きな物をもらい、代替品のおもちゃをいれる。
6.YAサービス
書架にはTEENSと表示。READノートと題し、デザインを変えて各種用意。
(DEATH ノート風で親しみがわく)日付、タイトル、著者、感想メモが記入でき、自分の読書記録になる。
一般の人とは別に、年1度の選書ツアーがあり、バスで東京の紀伊国屋に行く。そこで選ばれた本が並んでいる。参加型で楽しそう。
インターネットパソコンでは、全てヘッドフォンが設置。CD視聴やDVD鑑賞の他、
ユーチューブなどのサイトも楽しめる。また、二人用もあり、友人・家族と一緒も可。
7.アクセサリーリーディング
ペンギンbookのように年齢ではなく、読書レベルで本が選べるようにしたい。
レベル分けは単純で、字の大きさ、行間隔、ルビの振り方で良い。
子供たちが自分でレベルに合った読書を楽しみ、そのレベルを上げるのを楽しんでいける方法を考えたい。
せっかく教えていただいたのに、抜け落ちたり間違えたりがあるかもしれません。
でも、とても参考になり、他では得難い貴重なお話をお聞きすることができました。
本当にありがとうございました。
他の司書さんにも是非是非おすすめしたいと思っております。